皆さんこんにちは 今回は新興国通貨が大暴落しているということについて解説していこうと思います。

新興国通貨が大暴落している

 

新型コロナウイルスのパンデミック世界的大流行による感染危機が収束しない中で、  新興国通貨は対ドルで軒並み大暴落していて、例えば2018年12月末を起点にした場合、 2020年9月末までの下落率はアルゼンチンペソが50.6%安、アーストルコリラ31.5%安ブラジルレアル30.8%安といずれも悲惨な落ち込みとなっています。

こうしたなか個人投資家から注目されているのがビットコインで、価値保存の手段として 長期的で息の長い買いが入る可能性があるんです。

また個人投資家の中には新興国が危機的な状況の中で、投資妙味を感じている人も少なくありません。

例えば2008年の金融危機以降、世界の株式市場は米国株の1強状態が続いているわけ ですが市場にサイクルがあることを考えればこの状態が永遠に続くことは考えにくいです。

実際新興国株は何年にもわたって米国株をアンダーパフォームしてきましたが バリエーションはS&P500種指数が23.8倍であるのに対して、新興国株はわずか15.8倍ですから、投資妙味があると言えるんです。

そのためバリエーションの観点から、新興国株への投資タイミングを虎視眈々と狙って いる個人投資家もいると思います。 ちなみに僕自身も新興国株には注目しています。

しかし経済の観点からは、新型コロナウイルス感染拡大による悪影響が続くことから 楽観視できないんです。

そこで今回の記事では、「なぜ新興国通貨が大暴落しているのか」 そして新興国株の先行き見通し、さらに価値保存の手段としてビットコインが注目されて いることについて解説します。

まず新興国をめぐる状況は非常に悪くなっていて、今年に入って中東レバノンや南米の エクアドルとアルゼンチンの3カ国がデフォルトに陥りました。

そしてデフォルトのリスクは、南アフリカやインド、ナイジェリア、ブラジルといった比較的経済規模の大きい中所得国でも高まっているほか、トルコやインドネシア、メキシコなどでもデフォルトリスクがあることは否定できません。

なぜ新興国経済がデフォルトリスクを意識せざるを得ないくらいに壊滅的な打撃を受けているのかといえば、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて世界経済が大きく落ち込んでいるからなんです。

実は2008年の金融危機以降、新興国の政府や企業は低金利を理由にドル建ての借金を 膨らませてきたんです。

当然ドル建ての債務はドルで返済しなければなりませんから、新興国はドルを稼ぐか、自国通貨をドルに換えて返済しなければなりません。

しかし、過去10年を振り返ると米国の1強状態が続いたことで、世界の投資マネーは新興 国から大量に流出し、米国に流入してしまったんです。 つまりドル高新興国通貨安が加速したということです。

すると新興国の政府や企業は、せっかく内需で自国通貨を稼いでもドル建て債務の負担は 重くなっているので返済が困難になってしまうんです。

では新興国はどうすればいいのかというと、石油などの天然資源による収入や観光収入で ドルを稼ぐ必要があります。

しかし、新型コロナウイルスのパンデミックにより石油など天然資源の需要が消滅してしまったほか、観光業も壊滅的な打撃を受けたことでドルを稼ぐ手段が奪われてしまったんです。 その結果、新興国はドル建て債務の返済が困難になり、それゆえ、先行き不透明感から新興国通貨は売られ、ドル建て債務はさらに膨張するという悪循環に陥っているんです。

こうしたことを背景にレバノンやエクアドル、アルゼンチンがデフォルトしたわけですが、中東の大国トルコも危機的状況にあります。

トルコは観光業で壊滅的な打撃を受けたことで、自国通貨が大暴落していて、今年4月には7リラを上回る水準まで対ドルで暴落しました。

そこでトルコの中央銀行はドル売リラ買いの為替介入をすることで、なんとかな7リラを割り込まないようにしてきたんですが、8月に7リラの壁を下にブレイクアウトすると、雪崩のように暴落してしまったんです。

これは為替介入のためのドルが枯渇しつつあるためで、実際トルコの10月の外貨準備高は420億ドルと前年同月の約800億ドルから半減しています。 そもそも外貨準備とは、中央銀行が為替安定化のために準備しておく外貨のことで外貨準備の保有量を外貨準備高と言います。

本日はここまでです。 次回は外貨準備についての例からお話していきます。